ゴルフの聖地巡礼Ⅱ R&A
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St. Andrews Old Courseの1番ティ-インググラウンド奥に立っている建物が, Royal & Ancient Golf Clubです。 クラブは、1754年発足で既に250年以上の歴史があり、世界的なゴルフ規則とゴルフ発展の統括機関として知らないゴルファ-はいません。
しかし、建物前のベンチや駐車場には「メンバ-オンリ-」と大きく書かれていて、建物の中の様子などは、メンバ-以外の人には秘密のベ-ルに覆われているようです。 幸運にも、今回このR&Aの中を見学できたので報告します。
それは、R&Aの主要メンバ-であり、全英オ-プンなどで審判員を勤められている川田太三氏のご好意とご尽力で実現しました。 このツア-に参加する人は、全員上着にネクタイをして、午後4時に建物前に集合し、広報担当の人の案内で、見て廻りました。
R&Aのメンバ-は、イギリス国内に1400名いて、各ゴルフコ-スのキャプテンを努めたような人で構成されていて、サニングデ-ルのような有力コ-スの出身者は20名位いるそうです。 海外メンバ-は1000名だそうで、ウェ-ティングリストに載っている希望者は多いが、有力な支持者がいないとメンバ-になるのは難しく、クレ-ムがあるような人はなれないそうです。
ここのキャプテンを選ぶのは、昔は試合をして、勝者がなったのですが、メンバ-数も増え、相応しい人物を試合で選ぶのが適切ではなくなったので、今は選ばれた人が祝砲と伴にドライバ-を打ってお仕舞いとするそうです。
入口を入ると先ず目に入るのは、ショ-ケ-スに飾られた本物のチャンピオンベルトとトロフィ-です。 左側がアマチュア用の大きな銀製トロフィ-、真中には初期の全英オ-プンで使われた、モロッコ革に銀のバックルがついたチャンピオンベルト、右には勝者がキスをするthe Claret Jugです。 ここにあるのが本物で、優勝者が受け取り、キスするのはレプリカだそうです。 大広間を抜けて、階段脇にはR&A創設の頃から使われていた歴史的なクラブとボ-ルが展示されています。 なかには、ヘッドの形状が奇妙で どう使うのか想像できない物や調整可能なヘッドの物もあります。 ボ-ルもフェザ-ボ-ルや雪の中で使った赤いものもありました。 トム・モリスや歴代のチャンピオンと思われる人物の肖像画が飾られた階段を上って最上階に行くと そこが長官(secretary)のピ-タ-ド-ソン氏の執務室です。 ここのベランダには大きな双眼鏡が設置されていて、コ-ス全域を眺めることができます。
そして18人ほどが席につけるイスと長いテ-ブルが用意されていて、ここに各委員長が集まり、重要な意思決定を行うそうです。 そして壁には、アリスタ-マッケンジ-がオ-ルドコ-スをスケッチして作ったコ-ス全図が飾られています。
1階に下りて、真中にビリヤ-ド台が置かれた部屋を見学しました。 この部屋で、20世紀後半までル-ルについて話し合っていたそうです。 隣の大広間の天井には、豪華なシャンデリアが輝き、真中にエリザベス女王陛下の肖像が飾られています。 その近くにはシンプソン婦人との恋で王位を捨てた、プリンスオブウェ-ルズの肖像がありました。
この歴史と伝統の組織が、現在は、ゴルフ規則とアマチュア資格規則を制定し、解釈し、裁定をくだすR&Aル-ルズリミテッドとコ-スやロゴを管理運営するセントアンドリュ-ス リンクストラストなどに分かれて、活動しています。